角パイプの仕上げ②

 

こんにちはakioです。

 

仮付けが終わったら溶接していきます。

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仕上げるので、なるべくビートは低くした方が楽ですが、アンダーカットはダメなので気持ち盛り上がっている位のビートが理想的です。

溶接の方向は内側から外側にしていった方が良いと私は思います。その方が外側の熱が大きくなるので角パイプが内側に反りにくくなるハズ?まぁほとんど変わりませんが少しでも楽したいので。

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枠になっているパイプやアングルの歪み取りは日確定簡単です。対角の寸法が同じなら角度も長さも直っています。ただ台形の可能性もあるのでは気を付けて下さい。対角は同じになります。ただ辺の長さは何処が違います。

角パイプの枠の対角寸法の出し方は対角の長さが長い方を下にして定盤などの上にコツンと打ちつければ簡単に直ります。

角パイプが内側に反るのを直すのは下駄をかましてプラスチックハンマーで叩いて直します。結束して少し広めにしておいてから溶接する方法も使いますが、段取りが面倒なのと溶接しづらくなるので私は余り使いません。

 

弊社の角パイプは厚みt1.0〜2.0mm位なので、かなり正確に仮付けしても溶接時の熱で少し、よじれてしまいます。

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歪みを取ったら仕上げていきます。先ずディスクグラインダに砥石を付けて平らになるまで削っていきます。

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なるべくビート以外の所を削らない様にします。ディスクグラインダの砥石は思っている以上に深く削れてしまうので、なるべく寝かす様にして削っていきます。しかし、そのままではディスクグラインダのカバーが邪魔して砥石を寝かせられません。なので私は少しだけ改造しています。

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どこを改造しているかと言うとカバーを詰めています。これだと砥石を母材に対して水平にできます。

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純正だと安全を優先しているのでカバーがとても厚くて斜めに傾けないとカバーが母材にぶつかってしまいます。その分深く削れてしまう可能性が高まります。

 

慣れてくると最初ビートのルート高が高い時は刃を立てて、削れて平らになってきたら刃を寝かしていけます。

 

次に砥石からペーパーディスクに取り替えて削っていきます。大体80番位を使っています。

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ペーパーディスクはなるべく母材に対して並行にして、最初は強く押し当てても良いですが平らになってきたら軽く押して慣らす様に削ります。

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ある程度平らになったら角の面を整えていきます。この部分はとても大事で多少ガタガタでもC面が綺麗に一本通っていてピン角ならば何となく綺麗に見えます。逆に角がダレていたり、C面が端から端まで一本通っていなかったりすると綺麗に見えません。

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後は同じ事の繰り返しです。大きくなっても複雑な形になっても数が増えるだけで同じ事を繰り返して完成です。
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綺麗に仕上げる場合は直接の仕上げよりも材料切りや仮付けの正確さが重要だと思います。

 

それでは又次回、よろしくお願いします。